RELX vs 加熱式タバコ！人気の電子タバコ7つの決定的違い

そもそも人気の電子タバコとは？

本題に入る前に、「人気の電子タバコ」という言葉が指す範囲について少し触れておきましょう。広義には電気を使って何らかの物質を加熱し、発生したエアロゾル（蒸気）を吸引するデバイス全般を指します。日本では特に、ニコチンを含まないリキッドを使用するVAPE、ニコチンを含むリキッドを使用するVAPE（個人輸入が主）、そしてタバコ葉を加熱する加熱式タバコの3つが主流です。この記事では、ニコチン入りリキッドVAPEの代表格「RELX」と、加熱式タバコを比較対象として深掘りしていきます。

1. 加熱原理と吸引物質の違い：「蒸気」か「タバコ由来エアロゾル」か

RELXと加熱式タバコの最も根本的な違いは、何を加熱し、何を吸引するかにあります。

• RELX (VAPE): 「リキッド」と呼ばれる液体（プロピレングリコール、植物性グリセリン、香料、ニコチン等）を、デバイス内のコイルで加熱し、蒸気（ベイパー）を発生させて吸引します。燃焼過程が存在しないため、タールや一酸化炭素といった有害物質の発生が大幅に低減されるのが特徴です。まさに、アロマディフューザーが香りの蒸気を出すのに似ていますね。
• 加熱式タバコ: タバコ葉を直接、または間接的に加熱ブレードやチャンバーで加熱（約240℃～350℃程度）し、タバコ葉由来の成分（ニコチン、香料など）を含むエアロゾルを発生させて吸引します。燃焼はさせない「ヒートノットバーン」技術により、紙巻きタバコに比べて有害物質の発生は削減されますが、タバコ葉そのものを使用する点がVAPEとの大きな違いです。これは、香ばしいほうじ茶を淹れる際、茶葉を焙煎して香り高い蒸気を楽しむ感覚に近いかもしれません。

この違いは、後の「香り」や「吸いごたえ」にも大きく影響してきます。2025年の日本では、この「何を吸引するのか」という点が、健康意識の高いユーザーにとって選択の重要な基準となっています。

2. 使用する「素」の違い：リキッド vs タバコスティック

前述の加熱原理の違いは、使用する消耗品の違いに直結します。

• RELX (VAPE): 専用の「POD（ポッド）」と呼ばれるリキッド充填済みカートリッジを使用します。RELX Podは交換が非常に簡単で、手を汚すこともありません。様々なフレーバーが用意されており、気分に合わせて手軽に交換できるのが魅力です。これは、コーヒーメーカーでカプセルを交換するように、手軽に味を変えられるイメージです。
• 加熱式タバコ: タバコ葉を加工して作られた専用の「タバコスティック」や「タバコカプセル」を使用します。IQOSであれば「ヒーツ」や「マールボロ・ヒートスティック」、gloであれば「ネオ」や「ケント・ネオスティック」といった具合です。これらはコンビニなどでも購入可能ですが、1本吸い終わるごとにスティックの交換と吸い殻の処理が必要です。

利便性で言えば、ポッド交換式のRELXに軍配が上がる場面が多いでしょう。しかし、加熱式タバコのスティックは、従来の紙巻きタバコに近い形状や取り扱いであるため、移行しやすいと感じる人もいます。

3. 香り・匂いの質と周囲への影響：「ほぼ無臭」か「特有の匂い」か

2025年の日本では、公共の場や家庭内での「匂いエチケット」が非常に重視されています。この点で両者には明確な差があります。

• RELX (VAPE): 発生するのはリキッド由来の蒸気で、タバコ葉特有の匂いはほとんどありません。フルーツ系やミント系など、フレーバーに応じた甘い香りや爽やかな香りが主体で、比較的すぐに消散します。衣類や髪、部屋に匂いが染み付く心配が少ないのは大きなメリットです。まるで、お気に入りの香水がほのかに香るような、パーソナルな楽しみ方に近いでしょう。
• 加熱式タバコ: タバコ葉を加熱するため、紙巻きタバコの煙とは異なるものの、特有の「焦げたポップコーンのような匂い」や「燻したような匂い」が発生します。これは紙巻きタバコよりは格段に少ないですが、非喫煙者や匂いに敏感な人にとっては気になることがあります。換気をしない室内では、匂いがこもることも。

特にマンションなどの集合住宅や、家族と暮らす方にとっては、RELXの匂いの少なさは大きなアドバンテージと言えるでしょう。最近では、飲食店などでも加熱式タバコ専用エリアはあっても、VAPEは通常の席でOK（確認は必要）というケースも増えつつあります。

4. フレーバーの多様性と選択の自由度：無限の可能性 vs 定番の味

味のバリエーションは、日々の満足度を左右する重要な要素です。

• RELX (VAPE): フレーバーの豊富さが最大の魅力の一つ。定番のメンソールやタバコ系はもちろん、フルーツ系（マンゴー、ベリー、ピーチ等）、ドリンク系（コーラ、エナジードリンク等）、デザート系（バニラ、キャラメル等）など、数百、数千種類とも言われるリキッドが存在します。RELX Podだけでも多彩なラインナップがあり、飽きさせません。これは、パティスリーの色とりどりのケーキを選ぶような楽しさです。
• 加熱式タバコ: こちらもメンソール系、レギュラー系、一部フルーツやアロマ系のフレーバー付きスティックがありますが、VAPEに比べると選択肢は限定的です。タバコ葉本来の風味を活かす方向性が主流のため、奇抜なフレーバーは少ない傾向にあります。老舗の和菓子屋さんのように、伝統と定番の味を追求するスタイルと言えるかもしれません。

新しい味を常に探求したい、気分によってフレーバーをガラッと変えたいという方には、RELXが圧倒的に有利です。日本の四季に合わせて、「春は桜フレーバー、夏はトロピカルフルーツ、秋は栗やほうじ茶、冬は濃厚なチョコレート」といった楽しみ方もVAPEならでは。

5. デバイスのメンテナンスと手入れの手間：手軽さ重視 vs こまめなケア

日常的に使うものだからこそ、メンテナンスの手間は気になるところです。

• RELX (VAPE): 特にRELXのようなクローズドポッドシステムの場合、メンテナンスは非常に簡単です。基本的にはリキッドがなくなったらPodを交換するだけ。リキッド漏れがたまに発生することがありますが、ティッシュで拭き取る程度で済みます。デバイス本体も定期的に接続部を軽く拭くくらいで、複雑な清掃は不要です。まるで、最新の全自動洗濯機のように、手間いらずです。
• 加熱式タバコ: タバコ葉を直接加熱するため、使用後には吸い殻（カス）がデバイス内部に残ります。これを放置すると、味の劣化や故障の原因になるため、1日の終わりやスティック1箱分（20本程度）使用後などに専用ブラシやクリーニングスティックでの清掃が推奨されます。このひと手間を「愛着が湧く」と捉えるか、「面倒」と捉えるかで評価が分かれるでしょう。例えるなら、手入れの必要な革製品のような存在かもしれません。

忙しい現代人にとって、RELXの手軽さは大きな魅力です。2025年のデバイスはさらに進化し、RELX Artisan Deviceのような高級感のあるモデルでも、メンテナンス性はシンプルさを追求しています。

6. 初期費用とランニングコストの比較：トータルで考える経済性

コストパフォーマンスも重要な選択基準です。2025年現在の一般的な目安で比較してみましょう。

• RELX (VAPE):
  • 初期費用: デバイス本体は3,000円～10,000円程度。例えばRELX Infinity 2 Plus Deviceのような高性能モデルでもこの範囲です。
  • ランニングコスト: RELX Podは1箱（2個～3個入り）で1,500円～2,500円程度。1Podで紙巻きタバコ約2～3箱分に相当すると言われています。1日1箱喫煙する人なら、月々のリキッド代は5,000円～8,000円程度に収まる可能性があります。使い捨てタイプでは、ALIBARBAR 9000 PUFFSのような大容量モデルなら1本3,000円前後で長持ちし、コストを抑えられます。
• 加熱式タバコ:
  • 初期費用: デバイス本体は限定モデルなどを除けば2,000円～8,000円程度。キャンペーンも頻繁に行われています。
  • ランニングコスト: タバコスティックは1箱（20本入り）500円～600円程度。1日1箱なら月々15,000円～18,000円。紙巻きタバコとほぼ同等か、やや安いくらいです。

単純なランニングコストでは、RELX (VAPE) の方が経済的な場合が多いと言えます。ただし、VAPEはフレーバーの種類や吸引頻度によって消費量が大きく変わるため、一概には言えません。ご自身のスタイルに合わせて試算することが大切です。
「塵も積もれば山となる」と言いますが、長期的に見るとこの差は大きなものになります。例えば、年間で見ると、加熱式タバコユーザーが約18万円～21万円なのに対し、RELXユーザーは約6万円～9.6万円と、倍以上の差が出ることも。これは、毎月ちょっとした贅沢ができるくらいの金額差ですね。

7. 吸いごたえと法規制・入手性の違い（2025年時点）

最終的な満足感を左右する「吸いごたえ」と、日本特有の事情も考慮しましょう。

• RELX (VAPE):
  • 吸いごたえ: ニコチンソルトリキッドを使用するRELXは、比較的スムーズな喉越しでありながら、しっかりとしたニコチン満足感を得られるのが特徴です。RELX Infinity 2 Plus Deviceでは、吸いごたえを調整できるモードも搭載され、よりパーソナルな体験が可能です。蒸気の量が多いため、視覚的な満足感も得られます。
  • 法規制・入手性 (日本・2025年): ニコチン入りリキッドは薬機法上「医薬品」の扱いとなり、国内での販売は許可されていません。そのため、ユーザーは海外のオンラインストアから個人輸入の形で入手するのが一般的です。手続き自体は難しくありませんが、一度に輸入できる量に制限（通常1ヶ月分の使用量、具体的には120ml程度まで）があります。
• 加熱式タバコ:
  • 吸いごたえ: タバコ葉を使用しているため、紙巻きタバコに近い「キック感」や風味を感じやすいのが特徴です。特に喫煙からの移行者にとっては、この点が魅力となることが多いです。ただし、独特の加熱臭が気になるという声も。
  • 法規制・入手性 (日本・2025年): 「タバコ製品」として扱われるため、コンビニやタバコ販売店で容易に購入可能です。年齢確認は必要ですが、入手の手間はかかりません。

「吸いごたえ」は個人の好みによるところが大きいですが、RELXはよりクリアで多彩な風味を、加熱式タバコは伝統的なタバコに近い満足感を提供すると言えるでしょう。入手性に関しては、加熱式タバコの手軽さが際立ちますが、RELXもオンラインでの購入に慣れれば問題ありません。2025年現在、日本国内でも人気の電子タバコに対する議論は続いており、将来的に規制が変更される可能性も視野に入れておく必要があります。